ガーデンカタログ
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IRON work「硬い」「重たい」「冷たい」というイメージから、親しみにくい素材と思われがちな鉄ですが、原料は天然の鉱石。だからこそ、同じ自然素材である木や革、土などとも相性がよく、それらで構成された空間にもとてもよく馴染むのです。インテリアの材料としての無垢鉄の可能性に着目し開発されたのが、今回ご紹介するアイアン家具です。その特徴は、これまでの鉄のイメージがガラリと変わるような、軽やかで繊細なデザイン。これは鉄材の中でも、とくに細い線材や薄い材料を選び使用しているためで、曲げたり、折ったり、捻ったりとさまざまな形に自在に変化する鍛鉄の特性を最大限に生かして、インテリアに多彩な表情をもたらすデザイン家具を提案しています。また、鍛鉄の工場というと“男の職場”をイメージしがちですが、こちらのメーカーは製造に携わる職人をのぞき、女性スタッフが多いことも大きな特徴です。製品の企画・開発を行う部署の大部分は、20~30鉄のイメージを覆す、軽やかで繊細なデザイン。無垢鉄の魅力を生かしきる、女性目線の家具づくり。代の若い女性たち。軽やかで繊細な家具のデザインは、女性ならではの感性から生まれたものです。「家の中に置くものは、女性(主婦)が選ぶことが多いと思います。私たちは女性の視点から、デザインも仕様も細部にまでこだわったアイアン家具をご提案しています」と語るのは、企画営業課の女性チーフ。また、インテリアの素材として、鉄はハード過ぎるのではないかと思われがちですが、身近に接していると自然素材ならではの温もりや優しさを感じることができます。「無垢鉄の本当の魅力を、私たちの家具を通してぜひ知っていただければと思います」。加工前の鉄材にバーナーの炎をあてます。黒くて硬い無垢鉄が、赤く熱を帯びていく様は、生命の鼓動を感じさせます。デザインの要となるのが、曲げる・捻る加工。職人の感性とデザイナーのイメージが融合し、繊細な曲線美が生まれます。熱した鉄材に、素早くリズミカルに鎚を振るいます。繰り返し叩くことにより、鉄の表面に味わい深い表情が生まれます。パーツを溶接し、商品に仕上げます。溶接した箇所には「盛り」ができるため、目立たないようデザイン的に配慮します。【アイアン家具ができるまで】熱する曲げる・捻る叩く溶接する469

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